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当院で行っている核医学検査の一つに『DATスキャン』という検査があります。
DATスキャンは脳内の黒質から線条体に向かうドパミン神経に存在するドパミントランスポーターを画像化します。DATスキャンを行うことで、CT検査やMRI検査、脳血流シンチグラフィでは評価できないドパミン神経の変性・脱落の程度を評価することができます。
上の画像の白い部分が線条体です。
白い部分が小さくなっている場合、ドパミン神経が減少するパーキンソン病やレビー小体型認知症が疑われます。
しかしアルツハイマー型認知症では、ドパミン神経の減少を伴わないので白い部分が残ります。
このようにDATスキャンは認知症の種類によって画像の見え方が変わるため、鑑別診断に有効な検査の一つです。
検査当日の流れ
来院されたらまず注射を行います。DATスキャンに使用する薬の中にはごく微量のアルコールが含まれているため、注射前にアルコール過敏症ではないか確認させて頂きます。
注射した薬が頭に集まるまでに時間がかかるため、3時間以上の時間を空けてから撮影を行います。休憩時間中は特に食事などの制限はないので、自由に外出して昼食等を取っていただけます。
3時間後に再度来院していただき約30分間の撮影を行います。撮影の際は検査のベッドに寝て頂き、アイマスクをして検査を行います。動いてしまうと画像に影響が出てしまうため、撮影中はできるだけ動かないようにお願いいたします。
撮影が終わると検査が終了となります。
パーキンソン病の初期症状には、手足が震える、筋肉のこわばり、精神認知症状、自律神経症状、姿勢保持障害など様々な症状があると言われています。
少しでも気になる症状があれば、当院メモリー外来の受診をご検討ください。
放射線部 H.K