NST委員会とは

NSTはNutrition Support Teamの略語です。NST(栄養サポートチーム)とは、職種や診療科間の垣根を越えてチームを組み、患者さんに適切な栄養管理を行う医療チームのことです。
栄養管理は全ての医療の基本です。栄養状態が悪くなるとあらゆる機能が低下し、どの様な治療も効果を発揮できません。
それだけでなく、栄養障害による様々な合併症を発症する可能性があります。そのために適切な栄養管理を推進していくことを目的として設立されたのがNST(栄養サポートチーム)です。

NSTの役割

  1. 栄養状態の評価・判定
  2. 適切な栄養管理が施行されているかを確認する
  3. 最適な栄養管理法を指導・提言する
  4. 栄養管理に伴う合併症を予防、早期発見、治療する
  5. 栄養上の疑問に答える
  6. 早期退院、社会復帰の援助、QOL(Quality of life:生活の質)を向上させる
  7. 新しい知識の啓発をする

NSTメンバーの紹介とご挨拶

当院では、2012年6月から栄養サポートチーム加算の取得を始め、さらに活発的に活動を始めております。

NST構成メンバー

医師:脳神経外科1名、内科1名
看護師:2名
リンクナース:各病棟看護師1名
薬剤師:2名(NST専門療法士1名)
管理栄養士:4名(NST専門療法士2名)
言語聴覚士:1名
臨床検査技師:1名
医事部:1名

NST活動状況

回診:1回/週
対象:全科
委員会:1回/月
勉強会:4回/年

専任医師

私達は、普段食事をすることによって、体にエネルギーを蓄え生活をしていますが、病気や老化によって食事が十分できなくなることがあります。栄養状態の悪化により、日常生活の動作が低下するだけでなく、病気や手術からの回復が遅れることもあります。また、感染症、褥瘡などの合併症の増加にもつながります。このため、栄養不良の原因診断を行い、それに対する治療法を選択し、主治医に提言を行い入院患者さんの健康状態の回復、栄養状態の把握、管理レベルの向上を図っていきます。

専任看護師

栄養サポートチームの中心的存在として実践・評価・フィードバックを行います。 看護師は、臨床の現場で多くの時間を患者さんと関わり、栄養状態・食事摂取状況などを観察します。得た情報から患者さんの健康状態を判断し、NSTメンバーへ情報を提供し、さらに確実な栄養管理を実践しています。また主治医との調整、各病棟スタッフの教育などを行っています。

専任薬剤師

病気や怪我の治療のためには、適切な薬物療法はもちろん、それ以上に栄養療法が必要になります。点滴や経腸栄養剤を用いる上で、薬同士だけでなく、食事との相互作用を考えたり、使用上のトラブルや感染等を防ぐために薬剤師としての力を発揮していきたいと思っております。また、免疫力の増強や病態の改善、患者さんの意欲や生活の質の改善を目指し支援させて頂きます。

専任管理栄養士

『病と闘う全ての患者さんを栄養で支えたい』管理栄養士として、一人でも多くの患者さんに適切な栄養管理を提供したいと思い活動しております。
またNSTでの管理栄養士は、食事だけではなく口から食事が取れない患者さんには、経腸栄養剤使用時のトラブルの減少や栄養剤の選択・管理・プランニングを行っております。
まだチームとして未熟ですが、メンバー一丸となりお互いの専門分野の知識を持ち寄り、より良い栄養管理を行い栄養の改善をめざして行きたいと思っております。

リハビリテーション部 言語聴覚課

言語聴覚士は、患者さんの嚥下機能(飲み込み能力)を評価し、適切な食事形態や量について検討していきます。また、リハビリテーション部の理学療法士や作業療法士から、患者さんの身体能力や活動度などの情報を集約し、NSTチームに情報を共有することで、患者さん一人一人に必要な栄養内容について検討していきます。そして、より安全に充分な摂取量を確保出来る様、食事介助方法の指導や食事環境設定などを行っています。

NST回診チームの回診をご希望される方は、病棟看護師、又は主治医などにご相談下さい。