ブログ 牧田総合病院

当院の専門外来の一つに『メモリー外来』というものがあります。認知症などの診察、治療を目的とした外来です。そして、メモリー外来での画像検査に『脳血流シンチグラフィ』というものがあります。MRIやCTは脳の形を画像化しますが、『脳血流シンチグラフィ』は名前の通り脳の血流を画像化する検査です。

初期のアルツハイマー型認知症では後部帯状回~楔前部、および頭頂葉皮質に血流低下があると言われています。 脳血流シンチグラフィは、この血流低下部位や程度を分かりやすく画像化できることができるのです。上記の脳血流画像を3D‐SSP Z‐Graphというコンピューター処理をすると下図のような画像ができます。

3D-SSP Z-Graph

赤く色がついているところが血流低下部位です。脳の白い線の内側が認知症になると血流が下がる部位です。つまり、赤と白枠が重なると認知症の疑いが高くなります。検査時間は30分程です。

今回は『脳血流シンチグラフィ』という検査の紹介でしたが メモリー外来では頭部MRIや医師による問診、セラピストによる詳細な心理検査などを施行し、総合的に診断を治療に繋げます。

物忘れなどで気になることがある方は、当院の『メモリー外来』をご検討下さい。


放射線部 K